2019年12月13日金曜日

今月のいずみ号(2019年12月)

 今年も残すところ半月余りとなりました。慌ただしい時分ですが,寒さにも風邪にも負けず過ごしたいですね。さて,本日12月13日(金)は市立図書館の移動図書館「いずみ号」の巡回日でした。蔵本キャンパスへは年内最後の巡回ということもあり,普段以上に多くの方がいらっしゃっていました。



 今回の特集は『LET'S PLAY A GAME!!!』です。クイズや間違い探し,迷路など,お子さんに喜ばれそうなゲームの本がたくさんありますね。室内でのレクリエーションにいかがでしょうか。


次の巡回日は,1月16日(木)です!来年もぜひいずみ号をご利用ください。
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2019年12月9日月曜日

ブックハンティングの図書が入荷しました

皆様,お待たせしました。
11月に蔵本生協しょこらにて開催しましたブックハンティングの図書160冊が入荷しました。
1階のロビーに展示しています。


期間中は80名の学生さんが参加してくれました。
参加者のコメントカードも一緒に展示していますので,是非ご覧ください。
新着図書リストはこちらから。
この機会に新しい本を読んでみませんか‼
mk

2019年11月25日月曜日

防災訓練を行いました

本日、蔵本地区防災訓練にあわせて、蔵本分館でも合同訓練を行いました。
今後30年以内に南海トラフにおける連動型巨大地震が発生する確率は非常に高いと推定されています。また、近年の異常気象による大規模災害を見ても、いつどこで災害が発生しても不思議ではありません。
そこで今回は、地震の1時間後に津波が到達し、1階が浸水するという設定で訓練を行い、1階で図書館を利用されていた方には2階へ避難していただきました。
また、日頃あまり目にすることの少ない防災用備蓄品を搬出するという訓練も行いました。
後半は長井記念ホール前での消火訓練です。
小雨が降る寒空の中、水消火器を使って順にかけ足で消火の訓練をしました。
「消火器の噴射時間は何分間でしょうか?答えは15秒間です。」と消防署の方のご説明では、いざという時のために役立つ情報を教えていただきました。




 
 

ご参加、ご協力いただいた皆様ありがとうございました。
(m)







2019年11月19日火曜日

「発達障害に生まれて - 自閉症児と母の17年」 が日本医学ジャーナリスト協会賞大賞を受賞しました

 My Recommendations No.121にてご紹介いたしました,「発達障害に生まれて - 自閉症児と母の17年」(松永正訓 著)が,医学・医療分野の優れた書籍などに贈られる「日本医学ジャーナリスト協会賞」の第8回大賞を受賞しました。著者の松永正訓様,ならびに関係者の皆様へ心よりお祝い申し上げます。


☆My Recommendations No.121「発達障害に生まれて - 自閉症児と母の17年」
 書評のページはこちら

 本書はただいま蔵本分館1階ホール My Recommendationsコーナーに展示中です!ぜひお手に取ってご覧くださいね。
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2019年11月14日木曜日

今月のいずみ号(2019年11月)

 秋も深まりだんだんと冷え込むようになってきましたが,皆さま風邪など引かれていませんか?さて,本日11月14日(木)は市立図書館の移動図書館「いずみ号」の巡回日でした。日中も少し肌寒い日でしたが,利用に訪れる方が多くいらっしゃいました。


 今回は「知識の秋」特集です。日本語や手話の辞典にはじまり,世界のトイレ図鑑まで…!?様々な分野についての知識が得られること間違いなしの特集ですね。下段は「ポルトガルの文学展」でした。




 次回の「いずみ号」巡回日は,12月13日(金)です!蔵本キャンパスへは年内最後の巡回となりますので,ぜひご利用ください。

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2019年11月11日月曜日

蔵本地区「ブックハンティング」を実施します ~第2弾~

例年,大好評をいただいているブックハンティングを今年も開催します。
学生のあなたは生協の本を選んでワゴンに置くだけで,後日本が図書館に並びますよ!
たくさんの方のご参加をお待ちしています。

■日時・場所 

 令和元年11月14日(木)~20日(水)の平日12:00~13:00,16:00~17:00
 徳島大学生協しょこら

■対象者

 蔵本地区の学部学生または大学院生 
※事前の申込は必要ありません。人数制限もありません。
 期間中に「しょこら」へお立ち寄りください。


■実施方法
①実施期間中,生協書籍コーナー内にブックハンティング用の受付を設置しますので,お申し込みください。
②1人5冊まで本を選び,設置したワゴンの上に載せてください。
※図書館で所蔵のチェック等を行い,後日利用できるようになります。

■昨年度参加していただいた方からは,次のような感想をいただいています。

☆良い本に出会うきっかけになればと思いました。
☆借りられる本を自分が選べるのがうれしいです。
☆今後,役に立ちそうな専門書を改めて調べることができ,良い機会にめぐりあえたなと実感しまいた。
☆高くて買えなかった本を借りられるようになってよかった。今後も図書館を活用していきたい。
等々
mk

2019年10月23日水曜日

My Recommendations No.144「ローマ人の物語」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,生体材料工学分野教授 濵田賢一先生より,下記図書をおすすめいただきました。濵田先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

 『ローマ人の物語』(塩野七生 / 新潮社)

「(試験がなければ)歴史は面白い!」
史実に基づいてはいるが歴史書ではなく,ローマ社会とローマ人の生き様の変遷を著者の視点で叙述した壮大な物語である。歴史の授業で習うハンニバルやユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)といった英雄たちの活躍だけではなく,衰退期に入ったローマを支えようとした普通の人々の絶望的な努力や,ついには瓦解したローマの終焉までを生き生きと描いている。ローマ社会は西洋社会の原点といわれるが,その間には大きな隔たりが存在し,その隔たりが宗教によって形成されたことに気付かされると,宗教が現代に続く西洋社会に与えた影響の大きさが実感できる。
高校で世界史を選択しなかったが,物語が好きな方にお勧めする。



本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております(※)。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
※全43巻のうち,1巻と2巻を展示中です。3巻以降は2階中央閲覧室に配架していますので,お探しの際はご注意ください。

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2019年10月18日金曜日

第73回テーマ展示「噛み合わせ」

 蔵本分館では第73回テーマ展示を1階ホールにて行っています。今回は顎機能咬合再建学分野教授 松香芳三先生に監修いただき,「噛み合わせ」をテーマに関連書籍・雑誌を展示しています。 

 歯の噛み合わせとは,上顎と下顎を閉じた時の,上下の歯の接触する状態を言います。近年では,噛み合わせが全身に与える影響について広く知られるようになりました。
 「正しい噛み合わせ」の基準としては,歯並びや歯の高さに問題が無いことなどがすぐに思い浮かびますが,噛み合わせにはこうした口の中の状態をはじめ,頭蓋骨の位置や体の歪み,顎の位置といった複数の要素が密接に関係しています。噛み合わせがずれて「悪い噛み合わせ」(=不正咬合)が発生すると,バランスを取るために,肩凝りや腰痛のほか,関節の歪みが発症することもあります。また,神経やホルモン系統にも異常が発生し,生体のバランスが崩れる可能性もあります。
 良い噛み合わせを実現するためには,虫歯や抜けた歯を放置せず治療を適切におこなうことはもちろん,「噛み癖」を直すこと,食生活や姿勢を見直すことなど,日常生活を総合的に改善することが肝要です。

皆さんも,この機会に噛み合わせについて学んでみませんか?

 展示期間は12月5日(木)までとなっています。皆さんのご利用,お待ちしております。また,テーマ展示コーナーではご意見やリクエストを募集しています。今後の展示の参考にさせていただきますので,お立ち寄りの際には是非コメントをお寄せくださいね。


今まで行ったテーマ展示の一覧は
http://www.lib.tokushima-u.ac.jp/siryou/theme/
から見ることができます。
ぜひチェックしてみてください!
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2019年10月11日金曜日

今月のいずみ号(2019年10月)

 台風の近づいている今日この頃,朝晩は少しずつ涼しくなってきましたが,皆さまいかがお過ごしでしょうか。さて,10月10日(木) は市立図書館の移動図書館「いずみ号」の巡回日でした。やはり「読書の秋」ということもあり,今回も多くの方が訪れていました。


 今回は『徳島を知ろう』特集です。民話や徳島の偉人に関する本,阿波踊りや藍染めについての本がありました。この機会に郷土について学んでみるのもいいかもしれませんね。


 次の巡回日は,11月14日(木)です!次回もぜひいずみ号をご利用ください。
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2019年9月30日月曜日

My Recommendations No.143「人生を狂わす名著50」

 附属図書館長 依岡隆児先生(社会産業理工学研究部社会総合科学域 国際教養系教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。依岡先生,いつもありがとうございます。

『人生を狂わす名著50』(三宅香帆 / ライツ社)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

現役の京大院生で古本書店員が「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う本を選んで、「天狼院書店」というウェブサイトに掲載したものをもとに書いた本です。
紹介する本を誰にすすめたいかを示し、キーワード検索できるようにしています。「人生を狂わすセリフ」は大文字にし、話し言葉やブログ言葉を使うなど、今風の書き方。「私にとって、読書とは、戦いです。…今、ちょっと笑いました?いや、本当ですよ。私は大真面目に言っているんですよ」という調子です。しかしながら、書評は予断のない解釈がとても新鮮です。ネット言葉の語りにもどこか品があり、外国小説も多く取り上げ、硬派な本も紹介している本書の内容とうまくマッチさせています。関連本を3冊、参考文献として挙げ、解説も付けているのも有難い。
作者は徳島生まれで、高知育ちというから、親しみがわきます。学生の皆さんも手に取れば「人生を狂わされる」かもしれませんが、大学時代に読んでおいたらいい本に、きっと出会えるでしょう。
続編として『バズる文章教室』(サンクチュアリ出版、2019年)も出ました。こちらも幅広い読書体験に裏打ちされていて、多種多様な本やブログの一節をもとに、文章レトリックを楽しく紹介しています。



 『人生を狂わす名著50』『バズる文章教室』の2冊は,本日より蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.142「あの戦争から遠く離れて ~私につながる歴史をたどる旅」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,附属図書館長 依岡隆児先生(社会産業理工学研究部社会総合科学域 国際教養系教授)より,下記図書をおすすめいただいております。依岡先生,いつもありがとうございます。

『あの戦争から遠く離れて ~私につながる歴史をたどる旅』
(城戸久枝 / 情報センター出版局)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

本作は大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞、黒田清JCJ新人賞を受賞、テレビでドキュメンタリーやドラマ(『はるかな絆』NHK,2009年)にもされました。作者の城戸さんは、徳島大学総合科学部出身です。
お父さんが中国残留孤児として戦後、中国人に引き取られて育てられ、日中関係改善の時期になって、やっと27歳のとき帰国を果たしました。城戸さんは大学に入るまで、戦争や残留孤児のことにはあまり関心がなかったのですが、ある日父が取り出した箱の中に、帰国のために日本の赤十字に書き送った手紙や手帖などが入っているのを見て、身近な問題として関心を持つようになりました。学生時代に吉林大学に留学、父の足跡を探り、関係者にもインタビューして書いたのが本作です。
戦争の記憶が風化していくなかで、なんとかそれをとどめておきたい、戦争に無関心な戦後生まれの人たちに、少しでも関心をもってもらいたいという思いで書かれています。なにより作者自身が、戦争が他人事ではなく、深く探ると必ず自分とつながってくることを実感したがゆえに、記録というより「記憶」として残したかった作品でしょう。

戦争が遠くになりつつある現代だからこそ、学生の皆さんに読んでいただきたい。
また、本作の子供向けに書かれた作品に、『じいじが迷子になっちゃった』(偕成社、2019年)があります。


 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.141「阿波の偉人伝 長井 長義」

 附属図書館長 依岡隆児先生(社会産業理工学研究部社会総合科学域 国際教養系教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。依岡先生,ありがとうございます。

『阿波の偉人伝 長井 長義』(渋谷雅之/阿波銀行)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

長井長義は徳島出身でドイツに留学してエフェドリンを発見したことで知られていますが、日本の薬学の基礎を作り、東京帝国大学教授、衛生局東京試験所長、大日本製薬会社製薬長など歴任、産官学に渡る活動を展開した人です。女子高等教育に尽力したばかりか、地元徳島では徳島高等工業学校設立にも関わり現・徳島大学薬学部の基礎を作ったり、製藍改良の実験により阿波藍の優秀性を証明したりと、地域にも貢献しました。その銅像は現在、本学薬学部にあります。生家は、なんと中常三島町、大学のすぐそばでした。
本書は本学薬学部元教授だった渋谷先生がこの徳島大学ゆかりの長井長義について書いた本です。史料を読み込み、批判的に解釈を加え、長井の長崎留学には関寛斎の力添えがあったと斬新な解釈を示すなど、鋭い推察力や歴史解釈を随所に発揮しています。また、現代の学会制度や地方行政のあり方、大学運営にも言及し、著者の学会・大学におけるマネジメントの経験に裏打ちされた知識を披露している点も興味深い。

すでに「長井長義 長崎留学」「ドイツ通信」を翻刻して、文献を渉猟してきた実績に裏打ちされた、長井長義への強い思いが書かせた労作です。第41回とくしま出版文化賞を受賞しています。


 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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2019年9月26日木曜日

My Recommendations No.140「20字に削ぎ落とせ ワンビッグメッセージで相手を動かす」

 附属図書館副館長 吉本勝彦先生(分子薬理学分野教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。吉本先生,いつもありがとうございます。

『20字に削ぎ落とせ ワンビッグメッセージで相手を動かす』
(リップシャッツ信元夏代 /朝日新聞出版)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

「やめられない、とまらない! かっぱえびせん」(18字/カルビー)、「セブン-イレブン いい気分」(11字/セブン-イレブン)など、誰でも耳にしたことがあるキャッチコピーは、ほとんどが20字以下で表現されている。
伝わりやすくするには、以下の点が重要だ。1. 言いたいことをOne Big Messageに絞り込む、人間は15字から20字程度のフレーズ(英語では10語)が覚えやすい。 2. 聞き手視点で話す。 3. 簡単・簡潔・簡明に話す (Keep It Simple, Specific)。4. 明るい未来像を、聞き手の頭と心に描かせる。5. 失敗談こそ語れ、など。さらに「スピーチの印象は7秒、面白さは30秒で判断される(印象を強めるにはチャンスは2回しかない)」や「録画して練習するとプレゼンは劇的に飛躍する」との意見が印象に残る。
スピーチやプレゼンは「最終的に相手を動かして、なんぼ」の考えに全く同感だ。このように伝え方一つでその後の展開は大きく変わる。プレゼンに悩む学生・教職員のための必読書として勧めたい。



 現在,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
F

2019年9月20日金曜日

台風17号の接近に伴う臨時休館等の可能性について

台風17号が,9月21日(土)から23日(月)にかけて西日本にかなり接近し上陸する恐れがあり,徳島市内も暴風雨等の影響を受ける可能性があります。

これに伴い,臨時に休館あるいは開館時間の変更をする場合がありますので,ご了承ください。

なお,当日の開館状況は下記までお問合せください。
※臨時休館の場合は,電話に出ることができない場合があります。また,本館の9月22日(日)と23日(月)は始めから休館日です。

[本館]利用支援係
    TEL:088-656-9696(常三島地区内線6143)
[分館]蔵本利用支援係
    TEL:088-633-9643(蔵本地区内線6517)

2019年9月12日木曜日

今月のいずみ号(2019年9月)

本日(9/12)は, 徳島市立図書館移動図書館「いずみ号」の巡回日でした。
夏の暑さも落ち着いて,夕方も日が落ちるのが早く感じられるようになってきました。

今月の特集は,「健康,宇宙」です。

9/1~9/30は,「健康増進普及月間」で9月初旬~10月初旬は,「宇宙月間」だそうです。みなさん,ご存じでしたか。


次回は,10月10日(木)午後2時半からです。いずみ号をぜひご利用ください。   KH

2019年9月4日水曜日

My Recommendations No.139「続 ムダな医療」

 附属図書館副館長 吉本勝彦先生(分子薬理学分野教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。吉本先生,いつもありがとうございます。

『続 ムダな医療』(室井 一辰/日経BP)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

「失神したからといって脳のCT検査を漫然と行わない」(p.193)が米国救急学会による提言だ。この提言が含まれている「チュージング・ワイズリー(賢明な選択)」を知っているだろうか。2012年、米国の内科専門医認定機構財団が「価値の低い医療行為を許容すべきではない」と呼びかけたキャンペーンが始まりだ。その後、医学のみならず、歯科、看護、理学療法、作業療法、薬学などの分野にも広がりを見せ、現在では550項目に達している。
「価値に基づく医療」の提供は医療従事者の責務であるが、米国では「無駄な医療行為ばかりを行い、医療行為の生み出す価値に結びつかない医師は給与において低く評価される」という仕組みの導入も検討されているようだ。
賢明な選択が求められる医療関係者のみならず医療を過信しやすい一般の方にもオススメ。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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2019年9月3日火曜日

第72回テーマ展示「眼科学」

 蔵本分館では第72回テーマ展示を1階ホールにて行っています。今回は大学病院眼科助教 村尾史子先生に監修いただき,「眼科学」をテーマに関連書籍・雑誌を展示しています。

 眼は視覚を司る感覚器で,脳の出先器官とも言われており、人は体の外から受け取る情報の80%以上を視覚情報から得ています。眼球は奥行き約24ミリメートル・重量約7グラムほどのごく小さな器官でありながら,非常に緻密な構造をしています。
 眼科学は,視覚にかかわる眼球およびその付属器(眼瞼・外眼筋・涙器、視神経など)の構造,機能を研究することで,疾患の予防,治療を行い視機能を維持することを目的とします。角膜,屈折矯正,網膜硝子体,神経眼科,緑内障,眼瞼眼窩,ぶどう膜炎,小児眼科等,様々な専門分野に分かれています。眼科学の歴史的に大きな成果の一つとしては,眼鏡の開発が挙げられますが,近年では眼内レンズの開発,iPS細胞を利用した角膜や網膜の再生医療など,よりよい視機能の維持に向けての研究や治療は目覚ましく発展しています。また,眼には高血圧,糖尿病など,全身疾患に伴う病変が出現することがあり,眼科学はこうした全身疾患の診断,程度や予後の判定にも重要な役割を担っていると言えるでしょう。

皆さんも,この機会に眼科学について学んでみませんか?

 展示期間は10月17日(木)までとなっています。皆さんのご利用,お待ちしております。また,テーマ展示コーナーではご意見やリクエストを募集しています。今後の展示の参考にさせていただきますので,お立ち寄りの際には是非コメントをお寄せくださいね。


今まで行ったテーマ展示の一覧は
http://www.lib.tokushima-u.ac.jp/siryou/theme/
から見ることができます。
ぜひチェックしてみてください!
F

2019年8月1日木曜日

8/17(土) 臨時休館のお知らせ

 ネットワーク更新に伴うネットワーク停止のため、下記のとおり臨時休館いたしますのでお知らせします。

○休館する館
 附属図書館 本館・蔵本分館
○休館の日時
 令和元年 8月17日(土) 10:00~17:00

※時間外特別利用はご利用できますが、ネットワーク機器はご利用できません。
 また、時間外特別利用をされる方は、前日までに登録の申込みを行ってください。

2019年7月26日金曜日

図書館で健康いきいき講座「がんの予防について勉強しましょう」を開催しました

7月7日(日)に徳島市立図書館にて、図書館で健康いきいき講座vol.5「がんの予防について勉強しましょう」を開催しました。
この図書館で健康いきいき講座は、徳島市立図書館と徳島大学附属図書館との連携協定に基づく企画の一つで、2016年から毎年実施しているものです。
ご参加いただいた19名の皆様、ありがとうございました。


今回はがんの予防について、徳島大学大学院医歯薬学研究部 胸部・内分泌・腫瘍外科の丹黒章教授にご講演いただきました。
・がんは、1981年以降我が国の死因のトップになっていること
・一生の間に男性49%、女性37%の確率でがんにかかる可能性がある
とのご説明があり、参加者の皆様は身近な問題として聞き入っていました。
また、乳がんの種類や治療の歴史についてのご紹介、二次予防(早期発見・早期治療)の大切さなど、多くのためになる話をいただきました。

講座の後半は、参加者からご質問をいただき、それについて丹黒先生から回答をいただくという形式で行われましたが、がんは関心の高いテーマであるため、多数のご質問がありました。
ご質問のひとつひとつに丁寧にご回答いただきました丹黒先生、ありがとうございました。
T

2019年7月24日水曜日

My Recommendations No.138「邪悪なものの鎮め方」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,地域医療福祉学分野教授 白山靖彦先生より,下記図書をおすすめいただきました。白山先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

 『邪悪なものの鎮め方』
(内田樹 / 文春文庫)

人間は、時として答えのない世界で生きています。むしろその方が多いのかもしれません。今回ご紹介する本が言う「邪悪なもの」とは、決して悪魔だとか幽霊だとかが跳梁跋扈している様なスピリチュアルなことを指しているのではなく、「答えのないどうしていいかわからない」という状況を指し、その状況に対面した時に,正しい選択(直感を働かせる)をするにはどう振る舞えば良いか、についての示唆を与えてくれています。
本書の中で、「日本人はなぜ学ぶ意欲を失ったのか」という問いに対し、筆者はこう答えています。
『知性のパフォーマンスが爆発的に向上するのは、「その有用性が理解できないものについて、これまで誰も気づかなかった、それが蔵している潜在的な有用性」を見出そうとして作動するときなのである。自分が何を探しているのか分からないときに自分が要るものを探し当てる能力、それが知的パフォーマンスの最高の様態である。』何の役に立つか、“今は”分からないが、何となく学ぶ必要性がある気がする、というセンサーを研ぎ澄ませていくことが “学ぶ” 姿勢の根源であり、「どうしていいか分からないもの」に直面した時の適切なふるまい方に活かされるようです。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.137「プレゼン資料のデザイン図鑑」

 附属図書館副館長 吉本勝彦先生(分子薬理学分野教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。吉本先生,いつもありがとうございます。

『プレゼン資料のデザイン図鑑』(前田 鎌利/ダイヤモンド社)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

400枚を超える実例スライド(128ケースの修正前後)を掲載し、スライドのどこをどう直せば「効果的なプレゼン資料」になるかを、一目でわかるようにした「図鑑」。
1. ポジティブなメッセージは「青」、ネガティブなメッセージは「赤」に統一。2. グラフは「左」、メッセージは「右」。3. 視線誘導はグレーの三角形を使う。4.体言止めで端的に書く。 5. 円グラフを「ワンカラー」で見せる。 6. グラフの枠はつけない。など、注目すべき項目が満載。常備すべき1冊だ。
渡部欣忍 (著)「あなたのプレゼン誰も聞いてませんよ!―シンプルに伝える魔法のテクニック」、「続・あなたのプレゼン誰も聞いてませんよ! : とことんシンプルに作り込むスライドテクニック」(ともに南江堂)もオススメ。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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2019年7月8日月曜日

第71回テーマ展示「がんの予防」

 蔵本分館では第71回テーマ展示を1階ホールにて行っています。今回は胸部・内分泌・腫瘍外科分野教授 丹黒章先生に監修いただき,「がんの予防」をテーマに関連書籍・雑誌を展示しています。

 がんは,1981年以降,日本人の死亡原因の第1位を占める疾病です。その割合は年々増加しており,毎年100万人以上ががんにかかり,37万人以上ががんで亡くなっています。日本人の2人に1人ががんにかかり,3人に1人はがんで死亡していることになります。近年,研究と医療医術の進歩により様々な治療法が開発されていますが,国民医療費は年々1兆円以上のペースで増加しています。まずは予防すること(一次予防),早期発見に努めること(二次予防)が大切です。
  がんの発生は喫煙や飲酒,食生活など,生活習慣と密接な関わりがあるほか,ウイルスや細菌の感染による場合もあります。このうち喫煙(男:約29.7%、女:約5.0%)と感染(男:約22.8%、女:約17.5%)は特に大きな原因として挙げられますが,この二つを含めがんの要因には予防できるものも多く含まれており,「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」といった生活習慣に気を付け,適切ながん検診を受けることで,発病のリスクを大きく軽減させ,かかっても早期に発見できるため根治できるといわれています(※)。
 
 日本人にとって身近な疾病である“がん”の予防について,この機会に学んでみませんか?

 展示期間は8月29日(木)までとなっています。皆さんのご利用,お待ちしております。また,テーマ展示コーナーではご意見やリクエストを募集しています。今後の展示の参考にさせていただきますので,お立ち寄りの際には是非コメントをお寄せくださいね。


今まで行ったテーマ展示の一覧は
http://www.lib.tokushima-u.ac.jp/siryou/theme/
から見ることができます。
ぜひチェックしてみてください!


※参考 日本人のためのがん予防(2017年8月1日改訂版):
https://epi.ncc.go.jp/can_prev/93/7957.html

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2019年7月2日火曜日

「My Thesis(私の学位論文)」 予防歯学分野 玉木 直文先生

予防歯学分野准教授 玉木 直文先生がMy Thesis(私の学位論文)の紹介文をお送りくださいました。玉木先生、ありがとうございました。

紹介文の全文は、下のリンクまたはタイトル部分の画像をクリックするとお読みいただけます。
ぜひご覧ください。

「My Thesis(私の学位論文)」 医歯薬学研究部 予防歯学分野 玉木 直文

https://www.lib.tokushima-u.ac.jp/support/my_thesis/pdf/my_thesis_dent_tamaki-201906.pdf

※My Thesis(私の学位論文)これまでの紹介文など関連記事は,ラベル「My Thesis」からどうぞ!
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「My Thesis(私の学位論文)」 口腔保健教育学分野 吉田 賀弥先生

口腔保健教育学分野准教授 吉田 賀弥先生がMy Thesis(私の学位論文)の紹介文をお送りくださいました。吉田先生、ありがとうございました。

紹介文の全文は、下のリンクまたはタイトル部分の画像をクリックするとお読みいただけます。
ぜひご覧ください。

My Thesis(私の学位論文)」 医歯薬学研究部 口腔保健教育学分野 吉田 賀弥

https://www.lib.tokushima-u.ac.jp/support/my_thesis/pdf/my_thesis_dent_yoshida-201906.pdf

※My Thesis(私の学位論文)これまでの紹介文など関連記事は,ラベル「My Thesis」からどうぞ!
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2019年6月27日木曜日

My Recommendations No.136「FACT FULLNESS」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,口腔微生物学分野教授 藤猪英樹先生より,下記図書をおすすめいただきました。藤猪先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

『FACT FULLNESS』(ハンス・ロスリング 他/日経BP社)

我々は、自分が持っている常識を基準に日々を過ごし、意見し、善悪の判断を行う。ところが、その拠り所であるべき常識だと思っていることが、いかに根拠に乏しく、思い込みによるものであるかを、例題を通してデータを読み解きながら気づかせてくれる。常識が本当の意味での真実なのか、思い込みなのかを知ることは、自身が陥りやすい思考パターンを分析修正する意味でもぜひ読んで欲しい。的確な判断をするにはどうすればよいかをまとめられており、プレゼンテーションはどうあるべきかまでも示唆される大変刺激的な内容です。


 

 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.135「発想法―創造性開発のために(改版)」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,顎機能咬合再建学分野教授 松香芳三先生より,下記図書をおすすめいただきました。松香先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

 『発想法―創造性開発のために(改版)』
(川喜田二郎 / 中公新書)

今日では広く用いられるようになりましたKJ法ですが、文化人類学者の川喜田二郎(東京工業大学名誉教授)がデータをまとめるために考案した手法です。データをカードに記述し、カードをグループごとにまとめて、図解し、まとめていく手法です。共同での作業にもよく用いられ、創造性開発に効果があるとされています。
本書はKJ法の基礎を利用する前に、読んでおきたい一冊です。続・発想法も出版されていますので、興味のある方は続けて読んでみてください。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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2019年6月18日火曜日

第70回テーマ展示「電子書籍・電子ジャーナル 2019①」

 今回のテーマ展示では,オンラインで読める電子書籍・電子ジャーナルについてご紹介しています。電子書籍(電子ブック)は図書を,電子ジャーナルは雑誌の記事を電子化し,インターネット上で全文を読めるようにしたものです。

 近年身近になってきた電子資料,皆さんは普段から利用されているでしょうか?これらの資料は,持ち歩く必要が無い・「貸出し中で読めない」という状況が少ない・冊子体になる前にWebで利用出来るなど,様々なメリットがあります。
 同時アクセス数が制限されていたり,ダウンロードできる論文の数に上限があったりと,利用にもいくつか条件がありますが,上手く活用することで学習や研究のために大いに役立つと言えるでしょう。

 コーナーの各掲示物にはQRコードがついており,そこから資料にアクセスできますので,お手持ちのタブレットなどでご覧になってみてください。
 なお,展示の電子資料は学内のネットワークに接続したパソコンやタブレットからのみご利用になれますが,学術認証フェデレーション(GakuNin)を利用することで,学外から閲覧可能なものもあります。学術認証フェデレーションについては図書館のホームページにて詳細をご覧ください(※)。

 展示期間は7月4日(木)までとなっています。この機会にぜひ電子書籍・電子ジャーナルをお試しください!また,テーマ展示コーナーではご意見やリクエストを募集しています。今後の展示の参考にさせていただきますので,お立ち寄りの際には是非コメントをお寄せくださいね。


今まで行ったテーマ展示の一覧は
http://www.lib.tokushima-u.ac.jp/siryou/theme/
から見ることができます。
ぜひチェックしてみてください!

(※)電子ジャーナル・データベースのキャンパス外からのアクセスについて
https://www.lib.tokushima-u.ac.jp/ejournal/remoteaccess.html
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2019年6月13日木曜日

今月のいずみ号(2019年6月)

本日6/13(木)は,市立図書館移動図書館「いずみ号」の巡回日でした。
私(職員K)は,久しぶりに行ったのですが,大勢の方が訪れていました。

個人的な話で恐縮ですが,仕事が休みの土曜日,いずみ号の他の巡回場所に本を借りにいくことがあります。どこの巡回場所も大盛況です。特に子どもさんがたくさん借りにきていて,いずみ号が到着してすぐは車内に入れない時もあります。
蔵本は人がまばらな時はゆっくり本が選べるので穴場のように思っていましたが,そうでもなさそうです。
今月の特集は,「ストレス発散!!」です。紹介されてる本には,「ネコあるあるフォト」や「マンガでわかる!感情的にならない方法」,「たのしい回文」,「人生はもっとニャンとかなる!」がありました。
田辺聖子さんの追悼特集もありました。
次回は,7月11日(木)14:30からです。
         
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2019年6月5日水曜日

My Recommendations No.134「大学の未来地図~「知識集約型社会」を創る」

 附属図書館長 依岡隆児先生(社会産業理工学研究部社会総合科学域 国際教養系教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。依岡先生,ありがとうございます。

『大学の未来地図~「知識集約型社会」を創る』(五神真/ちくま新書)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

大学改革では良くも悪しくもお手本とされる東京大学、その総長による大学論です。紹介される取り組みは東大だからできるのではと思えるところもあり、やや楽天的すぎる感も否めないが、この本にはこれからの大学のあり方を議論する際に無視できないアイデアや情報が含まれています。また、地方国立大学の存在意義にも言及しています。
本書は、Society 5.0といわれる新しい社会像を見据えて、大学が未来社会のモデルとなるべく実践してきたことの報告です。「知識とそれを活用する人が集積する場」、それが大学だとして、目指すべき知識集約型社会の実現のために大学が重要であると説いています。また、国立大学が全国まんべんなくあるのはメリットである、そこには企業とは異なり長期的視点があり、高度な情報を行き来させるインフラとそれを扱うことができる人材がいるからだとしています。大学マネジメント面でも、大学関連ベンチャー企業支援(UTokyo IPC)のシステム構築など、創意工夫が随所に見られます。
本書はこのように、外圧として改革を捉えるのではなく、よりよい未来社会の実現のために大学は今こそ、主体的に行動すべきであるという姿勢を示しています。「大学改革、またか」と、うんざりしている向きにも、一読をすすめたい。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.133「自分を休ませる練習 〜しなやかに生きるためのマインドフルネス〜」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,歯科麻酔科学分野教授 北畑洋先生より,下記図書をおすすめいただきました。北畑先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

『自分を休ませる練習 〜しなやかに生きるためのマインドフルネス〜』
(矢作直樹/文響社)

著者の矢作直樹氏は,麻酔科に始まり救急・集中治療,内科などを経て平成13年から東京大学大学院医学研究科の救急医学分野教授を務めていました。平成28年に任期満了により東大を退任後は,さまざまな分野で積極的に執筆活動を続けています。医師でありながら,自身が北アルプス鹿島槍北峯から1,000mも滑落して奇跡的に生き延びた経験から,独特な死生観を持っています。本書は3-4ページ毎に項目が分かれており,気軽にリラックスして読める構成になっています。「頑張りすぎる人はいいかげんになる」「今すぐ決めなくてもいい。やらなくてもいい」「自分が気持ちいいことを選ぶ」「長く生きるかではなく,どう生きるか」など,ありのままで生きるコツを救急医療の現場で生死を見つめてきた著者がやさしく解説してくれます。


 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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2019年5月29日水曜日

My Recommendations No.132「知のトップランナー149人の美しいセオリー」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,小児歯科学分野教授 岩本勉先生より,下記図書をおすすめいただきました。岩本先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

 『知のトップランナー149人の美しいセオリー』
(ジョン・ブロックマン編,長谷川眞里子訳/青土社)

 様々な領域の研究者やその他,実業家や演出家などの第一線で活躍する人が,これまでに自身が感じた最もエレガントで美しいセオリーとはどういうものか,をまとめた本である。この世の諸現象に対して,難しく複雑なことを極めて単純な言葉で,深いところまでその真意を説明する,われわれにも必要とされる力であり,多くの秀逸なアイデアが詰め込まれている。
 ひとつひとつが短くまとめられており,少しずつ噛みしめながら読み進めることをお薦めしたい。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.131「孤愁」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,徳島大学名誉教授 羽地達次先生より,下記図書をおすすめいただきました。羽地先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

『孤愁』(新田次郎,藤原正彦/文藝春秋)

 徳島で生まれ徳島大学に進学した皆さんも県外から徳島大学に進学した皆さんも将来は徳島ゆかりの人として自分の歴史を作っていくと思う。ポルトガルで生まれ,神戸で外交官として働いてきたモラエスは今から100年以上前に徳島の地に降り,その後15年間も徳島に居留して数々の著作を国内外で発表し75年の生涯を終えた。新田次郎はモラエスの生涯を書き始めたが脱稿をみることが無く他界された。その後新田の次男藤原正彦が父の意志をついで書き終えたのが本書孤愁で,2012年に刊行された。
 現在の徳島市伊賀町にモラエスの旧居はあった。そこから新町小学校に向かう道がモラエス通りで,新町小学校正門の横と眉山頂上にモラエスの銅像が立っている。阿波踊り会館の前には花で彩られたモラエスのモニュメントがある。モラエスは阿波踊り会館横の潮音寺に愛したふたりの徳島の女性とともに眠っている。徳島を愛したモラエスがどのようにして生きてきたか,徳島の歴史と風俗を知る上でも貴重の書である。90年前に幼少期の瀬戸内寂聴がモラエスに会ったとの記述が寂聴の散文にいくつか見られ,興味がある。
一度本書を手に取って読み,天気の良い日にモラエスが散策した道を歩いてみるのも乙なものである。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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2019年5月17日金曜日

今月のいずみ号(2019年5月)

 令和を迎えて半月が経ちましたね。だんだんと気温も上がり夏に近づいていますが,皆さま元気にお過ごしでしょうか。さて,本日5月17日(金)は市立図書館の移動図書館「いずみ号」の巡回日でした。日差しの強い中でしたが,今日もたくさんの方が利用に訪れていました。


 今回は『お茶の本』特集です。八十八夜(立春から88日目。2019年は5月2日)を過ぎ,新茶の美味しい季節になりました。特集コーナーの書籍も,鮮やかな緑色が目を惹きます。茶道やお茶について,本でじっくり学ぶのも面白そうですね。


 次の巡回日は,6月13日(木)です!次回もぜひいずみ号をご利用ください。
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2019年5月14日火曜日

蔵本地区ブックハンティングを実施します:久米書店

学部学生,大学院生のみなさん!図書館には古い本しかない,定番の本しかないなどとあきらめていませんか。

ブックハンティングは,書店に並んでいる本の中から図書館においてほしい本を学生に選んでいただく企画です。

今回は蔵本キャンパス前の「久米書店」で開催します。 久米書店は大学の先生方も利用している医歯薬系の専門書店です。蔵本地区の学生さんの授業や課題解決,論文作成に使える本が必ずあります。店頭で選んでいただくだけで,最新図書もすぐに利用できるようになりますよ。

多くの方々のご参加をお待ちしております。



■日時・場所 
 久米書店(医大前店)
 2019年6月17日(月)~30日(日)
 久米書店営業時間内 
 (月~土)9:00~20:00,(日)10:00~20:00に自由参加
■対象者
 蔵本地区の学生
 ※人数制限はありません。また,期間中何度でも参加できます(1回につき10冊まで)
■実施方法
 図書館への事前申込みは不要です。
   久米書店で申込書に記入し,選んだ本を書店カウンターに預けてください。           ※図書館の所蔵と重複チェックを行い,貸出準備ができ次第,参加者に速報をお送りします。

                   mk

2019年4月23日火曜日

My Recommendations No.130「史上最大の暗殺軍団 デンタルプラーク」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,口腔保健衛生学分野教授 日野出大輔先生より,下記図書をおすすめいただきました。日野出先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

『史上最大の暗殺軍団 デンタルプラーク』(奥田克爾/医歯薬出版)

入院患者さんへの「口腔ケア」は重要と聞くけれど、その根拠はどのようなことなのか、多くの方が簡単に知りたいと思っているのではないでしょうか。
本書は、デンタルプラークが口腔の病原因子として働くだけでなく、種々の生活習慣病や命を失う全身疾患にも関係していることをわかりやすく説明されている書籍です。これから歯科医療専門職を目指す学生さんの入門書としてだけでなく、予防医学に興味のある皆さんにもお勧めの1冊です。ぜひ、手に取ってご一読いただければと思います。



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.129「人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,口腔顎顔面矯正学分野教授 田中栄二先生より,下記図書をおすすめいただきました。田中先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』(井上智洋/文春新書)

AIとは、コンピュータに知的な作業をさせる技術のことです。すでにiPhoneなどで動作する音声操作アプリのSiriは、ヒトの音声による命令を認識し、実行してくれます。2020年ごろには、AIが人に変わって運転するセルフドライビング(自動運転)技術が実現するといわれています。AIはヒトが行う様々な仕事を、ヒトの代わりに代行してくれる、ヒトにやさしい技術革新と考えられている反面、2030年以降のAIは経済や社会の在り方を大きく変えてしまう可能性があります。これまでヒトにしかできないと思われていた仕事がAIの登場によって、そのほとんどが代行できるようになり、ヒトにしかできないことが限られてくるのではとの懸念があるのです。本書では、これまでのAIの誕生から発達の歴史が紹介されているだけでなく、2030年ころに起こるとされている第四次産業革命以降の経済の在り方が記載されています。汎用のAIは多くの労働を消滅させ、経済の構造を根本的に変革するでしょう。最終章では、この予想を踏まえ、多くの労働が消滅した未来の世界に、ベーシックインカムがいかにふさわしい制度であるかが論じられています。


 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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2019年4月22日月曜日

My Recommendations No.128「科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで」

 今回のMy Recommendationsコーナーには,口腔顎顔面補綴学分野教授 市川哲雄先生より,下記図書をおすすめいただきました。市川先生,ありがとうございます。
 それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。

『科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで』
(三田一郎/ブルーバックス 講談社)

医療の世界は、その人の人生観や宗教と深く関わる。またEBMとわざわざ言われるのは、医学はこれまでエビデンスに乏しいサイエンスあるいは技術であったためであろう。しかしその一方、サイエンス中のサイエンスである数学や理論物理学を専門としている人の多くはエビデンスとはほど遠い何かを信じている。高名な数学者の岡潔は「数学の本質は『論理ではなく情緒』」と言い切る。本書はノーベル物理学賞受賞者の益川英夫・小林誠を輩出した教室の教授であり宗教家でもある著者が、コペルニクス、ガリレオ、ニュートン、アインシュタインボーア、ハイゼンベルク、ディラック、ホーキングらの超一流の物理学者の宗教観と神を信じる事は科学と矛盾しないとことを、物理学史とからませながらまとめている本で、大変刺激的な内容である。


 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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My Recommendations No.127「生命科学クライシス―新薬開発の危ない現場」

 附属図書館副館長 吉本勝彦先生(分子薬理学分野教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。吉本先生,いつもありがとうございます。

『生命科学クライシス―新薬開発の危ない現場』(リチャード・ハリス/白揚社)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

独創的とおぼしき53件の研究を選んで追試したところ、結果を再現できたのは6件しかなかった (Nature 483:531–533, 2012)。さらに防ぎうる間違いがあまりにも多いのみならず、放置され数多く引用されていると言う。本書では再現性欠如の原因解析とともに、再現性問題の解決に向けた提案が以下に示されている。
1. 細胞株を検証する(誤認細胞株ではないか?)、2. 抗体の実験で適切な対照を置く(市販の抗体の4割に不備がある)、3. マウスの実験で適切な動物数を選択する(実験で用いる動物の数の決め方について説明している論文はほとんどない)、4. どんな仮説を試そうとしているのか実験に先立って決定すること(まず実験を行い、そのデータに合うように仮説を事後に立てていないか?)。これらの点を肝に銘じて実験に取り組む必要性を思い知らされる。また 「再現性の問題は科学者の訓練法から始まる」とのことから、生物医学教育の「場あたり的でない抜本的な立て直し」に取り組む必要に迫られている。


 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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