『続 ムダな医療』(室井 一辰/日経BP)
それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。
「失神したからといって脳のCT検査を漫然と行わない」(p.193)が米国救急学会による提言だ。この提言が含まれている「チュージング・ワイズリー(賢明な選択)」を知っているだろうか。2012年、米国の内科専門医認定機構財団が「価値の低い医療行為を許容すべきではない」と呼びかけたキャンペーンが始まりだ。その後、医学のみならず、歯科、看護、理学療法、作業療法、薬学などの分野にも広がりを見せ、現在では550項目に達している。
「価値に基づく医療」の提供は医療従事者の責務であるが、米国では「無駄な医療行為ばかりを行い、医療行為の生み出す価値に結びつかない医師は給与において低く評価される」という仕組みの導入も検討されているようだ。
賢明な選択が求められる医療関係者のみならず医療を過信しやすい一般の方にもオススメ。
本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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