『発達障害に生まれて - 自閉症児と母の17年』 (松永 正訓/中央公論新社)
それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。
本書は知的障害を伴う自閉症児と母親との17年間の苦闘の人生を描いたノンフィクションだ。日常生活で強いこだわり(同じデザインの靴、同じ電車の型・座席、プールでの同一コース、便器のメーカーや型番など)を持ちながら、容易にパニックを起こして暴れ、その度に母親は困惑する。
一方、当初はもがき苦しんでいた母親が、親の会から得られる情報や支援学級の担任のアドバイスなどで、徐々にではあるが息子の障害を受容していく過程が浮き彫りにされる。このような本障害の実態についての無知を思い知らされるとともに、障害に対する受容過程や多様な価値観への気づきなど学びとるべきことが多い。
本日より蔵本分館1階ホール My Recommendationsコーナーに展示しています。ぜひお手に取ってご覧くださいね!
F