それでは,いただいた書評と併せてご紹介いたします。
『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』(井上智洋/文春新書)
AIとは、コンピュータに知的な作業をさせる技術のことです。すでにiPhoneなどで動作する音声操作アプリのSiriは、ヒトの音声による命令を認識し、実行してくれます。2020年ごろには、AIが人に変わって運転するセルフドライビング(自動運転)技術が実現するといわれています。AIはヒトが行う様々な仕事を、ヒトの代わりに代行してくれる、ヒトにやさしい技術革新と考えられている反面、2030年以降のAIは経済や社会の在り方を大きく変えてしまう可能性があります。これまでヒトにしかできないと思われていた仕事がAIの登場によって、そのほとんどが代行できるようになり、ヒトにしかできないことが限られてくるのではとの懸念があるのです。本書では、これまでのAIの誕生から発達の歴史が紹介されているだけでなく、2030年ころに起こるとされている第四次産業革命以降の経済の在り方が記載されています。汎用のAIは多くの労働を消滅させ、経済の構造を根本的に変革するでしょう。最終章では、この予想を踏まえ、多くの労働が消滅した未来の世界に、ベーシックインカムがいかにふさわしい制度であるかが論じられています。
本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。
ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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