それでは,お寄せいただいた書評と併せてご紹介します。
『胎児のはなし』(最相葉月, 増崎英明/ミシマ社)
「見えるようになってきた胎児」に焦点を当てた本だ。超音波検査の発達により分娩予定日が正確に推定可能となったことは、産婦人科における超音波の最初で最大の貢献だそうだ。学生時代の教科書(最新産科学正常編、文光堂、昭和52年3月)では、超音波断層法に関するわずか半頁のみの記載だったことより、現在はまさに「三次元画像による胎児の詳細な可視化」が実現していることを再認識した。また超音波検査による「胎児に表情があること」や「胎児は鼻から羊水を吸って、それを鼻からピューと外に出すこと」の発見も驚きだ。
本書ではベールに包まれていた胎児の生態が分かりやすく解説されている。一読すれば、好奇心が一層掻き立てられること間違いなし。
本日より蔵本分館1階ホール My Recommendationsコーナーに展示しています。ぜひお手に取ってご覧くださいね!
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