2014年5月12日月曜日

MeSHとEurope PubMed Central(Europe PMC)に関する新しい話題

先週,”カレントアウェアネス・ポータル”という,図書館界や図書館情報学に関する最新情報を提供する国立国会図書館のサイトを読んでいると,こんな記事が掲載されていました。

Europe PMC、WHOの参加を発表(2014年5月2日の記事)
米国国立医学図書館(NLM)、“MeSH on Demand”を公開(2014年5月7日の記事)

前者は,「WHOがオープンアクセスリポジトリヨーロッパPubMed Centralの(ヨーロッパPMC)のメンバーになることを発表した
という話題

後者は,「10000文字までの文章を入力すると,その内容に合ったMeSH(PubMedでも使われている,論文に付けられるキーワード用語です)を紹介してくれる"MeSH on Demand"が米国国立医学図書館(NLM)によって公開された」という話題です。

WHOのほうは,2014年7月1日から適用される新しいオープンアクセス方針の実施に向けて準備中だそうですので,"MeSH on Demand"を試してみました。
下の画面がMeSH on Demandのトップページです。
http://ii.nlm.nih.gov/Interactive/MeSHonDemand.shtml

MeSH on Demandのトップページ

白くて大きな入力ボックスに文章を入れて検索すると,関連するMeSHが下の方に出てきます。

NLM Technical Bulletin 2014/5/5付けのMeSH on Demandの解説記事
「MeSH on Demand Tool: An Easy Way to Identify Relevant MeSH Terms」
では,”Wouldn’t it be great if you could find MeSH terms directly from your text such as an abstract or grant summary?”
と書かれているので,一からキーワードを考えるのでなく,抄録やグラントサマリーのような文章からキーワードをおススメして検索に役立ててもらおうということのようです。

PubMedでは,MEDLINEに登録される文献にはMeSHが付いていますので,気に入った文献に付けられているMeSHをキーワード選びの参考にする,というのは検索でよく使われる方法の一つです。
それとはちょっと角度を変えて,自由文からキーワードを考えるという新しい試みのようです。

ところで,明日13日(火)から文献検索講習会が始まりますね。
この記事を読んでMeSHに興味を持った方,知っているけどスキルアップしたい方は,
 5月28日(水) 16:30 ~ 17:30
または
 6月3日 (火) 16:30 ~ 17:30
応用編3にてMeSHを使った検索についても説明しますので,ぜひご参加ください!

※申込はこちらからどうぞ↓
http://www.lib.tokushima-u.ac.jp/news/news14/2014050701.html

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