2015年6月25日木曜日

My Recommendations No.62「小説で読む生老病死」

今回のMy Recommendationsは,香川征 徳島大学長ご推薦の本「小説で読む生老病死」(梅谷薫著/医学書院)です。
香川学長,ありがとうございました。

さっそく,お寄せいただいた書評を紹介します。

 著者は医師であり「まえがき」に「小さい頃から本を読むのが好きだった。……「一冊の本」に出会うことはこんなにも楽しく、奥が深いことか。読書は日々、臨床に携わりさまざまな患者さんと出会うことと、どこか通じている。」と述べている。
 またこの本は、医療・看護・福祉の現場の若い人を対象として書かれたとあるが、一般の方々にもあらためて生老病死を考えるのにも十分な示唆に富む19作品が選ばれている。
 例えば遠藤周作「海と毒薬」、山崎豊子「白い巨塔」、深沢七郎「楢山節考」、有吉佐和子「恍惚の人」等がとりあげられ、それぞれの終わりに本のデ―タ、作者略歴・本のガイドが記載されているので、原作をあらためて読みたいと思った人の参考となるよう配慮されている。
 少子超高齢社会、多様に複雑化する世の中にあって、人間の基本である生老病死について考えるのに適切な書と思える。

蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しています。
ぜひ手に取ってご覧ください!

なお,この書評につきましては,徳島県立図書館の企画「徳島ゆかりの著名人 私のこの一冊」 にて香川学長が書かれたものを,徳島県立図書館,香川学長の許可を得て転載しております。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。



(KY)