2014年10月22日水曜日

「エビデンスに基づく医療を実践するEBMワークショップ」を開催します

 附属図書館蔵本分館では,11月15日(土)に,倉敷中央病院救命救急センター長の福岡敏雄先生をお招きし「エビデンスに基づく医療を実践するEBMワークショップ」~エビデンスに基づいた生命科学を推進できるグローバルな人材育成プログラム~(学長裁量経費(教育支援・パイロット事業))を開催します。

福岡先生は,CASP(Critical Appraisal Skills Programme) Japanのコーディネーターとして,EBMワークショップの開催や教材の開発等でもご活躍されています。この度はお忙しい中講師として徳島大学に来てく ださることになりました。

このワークショップでは,グループワークを通し,論文のエビデンスについて批判的吟味を行う方法の習得と,その論文をもとに臨床シナリオを用いて臨床的な判断を行います。

対象は蔵本地区の学部生,大学院生,教職員です。
申込20名程度で募集を締め切ります。
参加希望の方は,ebm2014@lib.tokushima-u.ac.jpまで,所属とお名前をお知らせください。 

<プログラム>
9:30~10:00    受付
10:00~11:00  EBM概論・診断研究について
11:10~12:00  情報入手のポイント
12:00~13:00  昼食(各自)
13:00~14:00  ①SGL:スモール・グループ・ラーニング
14:00~14:30  フィードバックと全体セッション
14:30~15:30  ②SGL:スモール・グループ・ラーニング
15:30~16:00  フィードバックと全体セッション
16:00~16:40  まとめ

午後からは,臨床シナリオを用い,事前に送付する課題論文について,チェックシートを用いてグループ討論、発表、フィードバックを2クール行います。

また,経験豊富なチューターの方をお招きし,各グループに付いていただきます。
コミュニケーションの促進や,議論のポイントを整理してくれますので,初めての方でも安心してご参加いただけます。

シナリオを少しだけ紹介します。

「あなたは、ある病院の医師である。あるとき、友人から相談を受けた。その友人の知り合いに 35 才の女性がいて、最近話題になっているダウン症のスクリーニングテストを受けようかどうしようか悩んでいるらしい。
少し詳しく話を聞くと、その女性は現在妊娠 12 週で経過は順調なのだが、周囲からダウン症のスクリーニングテストの話を耳にし、少し調べてみると最近従来のテストに比べてかなり精度の高い胎児の DNA をチェックする手法があることを知って迷ってきたらしい。・・・」

午後からは,このシナリオをもとに,疑問を定式化し,論文の質を吟味します。そして,その結果を踏まえ,このシナリオの患者さんに論文が適用できるのかを考えます。

学外から講師をお招きしEBMの実践過程を学ぶことのできる,貴重な機会になっております。
たくさんの方のお申し込みをお待ちしております。
(KY)