2017年5月17日水曜日

第55回テーマ展示関連サイトのご紹介(認定遺伝カウンセラーとは)

第55回テーマ展示「遺伝医療と遺伝カウンセリング」では,監修の先生方に関連サイトを多数ご紹介いただいています。
展示コーナーのiPadでご覧いただけますが,ブログにも随時,掲載していく予定です。今日は,「認定遺伝カウンセラー」関連のサイトをご紹介します。

みなさんは「認定遺伝カウンセラー」という資格をご存知ですか?
「認定遺伝カウンセラー」は,日本遺伝カウンセリング学会と日本人類遺伝学会が共同認定する資格で,2005年より制度として正式にスタートし,有資格者は現在,全国で205名という稀有な資格です。
今回のテーマ展示を監修いただいた宮本容子認定遺伝カウンセラーはそのうちのお一人で,2016年4月から徳島大学病院の臨床遺伝診療部で遺伝カウンセリング外来を受診する患者さんの支援に取り組んでおられます。

「認定遺伝カウンセラー」は,遺伝医療を必要としている患者さんやそのご家族に,適切な情報提供を行い,心理的,社会的サポ-トを通して当事者の自律的な意思決定を支援する専門職です。
最新の遺伝医学の知識を持ち,専門的なカウンセリングの技術を身につけているのはもちろんのこと,倫理的・法的・社会的課題への対応力,主治医や他部門との調整役を果たすことも求められます。また,広い視野を持ち,医療技術を提供したり研究を行う立場とは一線を画した,中立的な立場から,患者さんを援助することが重要な役割と言われています。

認定遺伝カウンセラーとなりうる基盤の職種としては看護師,保健師,助産師などのメディカルスタッフや,臨床心理士,社会福祉士,薬剤師, 栄養士,臨床検査技師などのコメディカル・スタッフ,また生物学・生化学などの遺伝医学研究者やその他の人文・社会福祉系などの専門職が想定されており,遺伝カウンセラー養成専門過程を設置した大学院を修了することで認定試験の受験資格が与えられます。

疾患リスク予測,出生前検査などで遺伝子診断が普及するにつれ,「認定遺伝カウンセラー」の専門性は今後ますます必要とされてくるものと思います。
「認定遺伝カウンセラー」について,詳しく知りたい方は,宮本容子認定遺伝カウンセラーよりご紹介いただきました下記サイトをご参照ください。


認定遺伝カウンセラー制度委員会
http://plaza.umin.ac.jp/~GC/

京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 遺伝カウンセラーコース
http://sph.med.kyoto-u.ac.jp/gccrc/

近畿大学大学院 総合理工学研究科 理学専攻 遺伝カウンセラー養成課程
http://www.kindai.ac.jp/sci/gene/

日本遺伝カウンセリング学会
http://www.jsgc.jp/

日本人類遺伝学会
http://www.jshg.jp/

追伸:昨日図書館に届いた「日本臨牀」の最新号,特集は「ゲノム情報と遺伝子治療」です。
最新号なので貸出はできませんが,興味のある方は館内でご覧ください。

なんてタイムリーな…!
新着図書も続々到着
sm