2014年7月9日水曜日

My Recommendations No.13 「管見妄語 グローバル化の憂鬱」

HBS口腔微生物学分野教授 三宅洋一郎先生が、推薦図書「管見妄語 グローバル化の憂鬱」(藤原正彦/新潮社)の書評を書いてくださりましたのでご紹介します。
三宅先生、ご協力ありがとうございました。 


さっそくご紹介します。

お茶の水女子大学名誉教授で数学者、そして今は作家の藤原正彦さん。お父上は新田次郎氏、お母上は藤原てい氏という血筋の良さ。最近では徳島に縁の深いモラエスの生涯について、お父上の遺稿を引き継ぎ完成されています。本書は週刊新潮に連載中のエッセイ「管見妄語」をまとめたものですが、特に第4章「真の教育改革ほど難しいものはない」は大学教育を含む現代日本の教育の根幹に関わる問題に鋭く、そしてユーモアたっぷりに切り込んでいます。勿論教育問題以外の日本が抱える問題についても述べられていますが、教育に携わる者のみならず、学生さんたちにも是非読んでいただきたい一冊です。学ぶということ、教えるということの難しさ、英語だけではグローバル化はできない、教養がいかに大切か、などについて考えるきっかけになると思います。一つ一つは短いエッセイなので、ちょっと時間ができたときに手軽に読めます。  

1階ロビー中央に展示していますので、ぜひご覧ください。