吉本先生ありがとうございます。
『健康格差 あなたの寿命は社会が決める』(NHKスペシャル取材班/講談社)
それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。
「低所得者の死亡率は高所得者の3倍高い」。所得、地域、雇用形態、家族構成の違いで、病気への罹患や寿命の短縮傾向という問題が深刻化している。徳島県の男性はなんと健康寿命が69.85歳と最下位(47位)である(平均寿命は79.44歳で28位)。地域差の原因のひとつとして食習慣の違いがあり、秋田県民の胃がん罹患率1位は塩分のとりすぎが原因と考えられている。
健康格差対策の一つが「ポピュレーション・アプローチ」で、対象を病気のリスクが高い人だけに限定するのではなく、健康状態が良い人を含む大勢を対象とするものだ。成功例として東京都足立区での意識せずに野菜の摂取量を増やす作戦「ベジタベライフ」が紹介されている。「ポピュレーション・アプローチ」を用いてイギリスは1人当たり塩分摂取量を8年間で15%減少させた。その結果、虚血性心疾患や脳卒中患者は4割も減少した。パンの塩分を消費者に気づかれないよう7年間かけて20%まで減らした結果によるものだ。
巻末に「健康格差」かんたんチェックシートがある。チェックしてみてはどうか?
本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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