2013年12月4日水曜日

新着図書紹介「ミラクル」

 今日は、新たに寄贈していただいた本のご紹介です。
その名も、「ミラクル」。 



糖尿病を抱える女性エリザベス・ヒューズと、インスリン発見にまつわる物語です。
インスリン発見についての書籍はいくつかありますが、本書の特徴は、「糖尿病患者」に主軸を置いたヒューマンドラマだという点です。

糖尿病は、インスリンの発見によって「コントロールできる病」へと変貌を遂げましたが、それまでは「死に至る病」として人々に恐れられていました。
インスリン発見以前の糖尿病患者とその家族の闘病生活がどれだけ壮絶だったのか、発見が人類にもたらした福音とはどんなものだったのか、インスリンの製造に至るまでの苦労の数々など、我々の想像を絶する当時の様子が、エリザベスとその家族の視点から丁寧に描かれています。

この90年間、どれだけ多くの人々の命がインスリンに救われてきたことか。この奇跡(ミラクル)の発見による興奮と葛藤を、患者に思いをそわせながら味わえる、貴重な一冊ではないでしょうか。
1階ロビーに展示していますので、ぜひご覧ください!