2018年2月23日金曜日

My Recommendations No.111「宿命の戦記: 笹川陽平、ハンセン病制圧の記録」

 附属図書館長,吉本勝彦先生(分子薬理学分野教授)より,My Recommendationsコーナーに下記図書をおすすめいただきました。
吉本先生ありがとうございます。

『宿命の戦記: 笹川陽平、ハンセン病制圧の記録』(高山文彦/小学館)

それでは早速,お寄せいただいた書評をご紹介します。

「らい病」と「ハンセン病」が同じ病気を指すことを知っているだろうか? 正式病名である「ハンセン病」は、キリストの時代以前から人類の歴史の中で語られてきた病気だ。
わが国では平成8年に「らい予防法」が廃止され、「ハンセン病」は過去の病気と思い込んでいる医療関係者が多い。しかし、インド、ブラジル、アフリカなどでは今なお新たにハンセン病に罹患する人達がおり、ジアフェニルスルフォン、リファンピシン、クロファジミンを併用する薬物治療が実施されている。
本書は、著者がWHOハンセン病制圧大使である笹川陽平氏に同行取材し、20カ国の施設に直接足を運び薬が行き届いているかのチェックや各国政府要人との会談など7年間の笹川氏の活動を記録したものである。ハンセン病の歴史を概説した「補遺:ハンセン病と人間、最後の1マイルのために」には、川端康成氏に高く評価された作家・北条民雄氏(阿南市出身)や現阿南市長も登場する。わが国のハンセン病の現状のみならず、世界の現実に眼を向けてみては!



 本日より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧くださいね!
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