2024年11月1日金曜日

My Recommendations No.183「教養としての上級語彙2 : 日本語を豊かにするための270語」

徳島大学名誉教授 吉本勝彦先生より、My Recommendationsコーナーに下記の図書をおすすめいただきました。

 吉本先生、ありがとうございます。

「教養としての上級語彙2 : 日本語を豊かにするための270語」 宮崎 哲弥 (著) 新潮社 (2024/8/21)

それでは、お寄せいただいた書評をご紹介します。


漢字の読み間違いは、麻生元総理や安倍元総理に限らず誰でも起こしてしまう。

安住アナウンサーも「慧眼(けいがん)」を「すいがん」と読むと思い込んでいたため放送中に間違ってしまったという。

戦後に読み仮名を無くす方向に新聞や出版界が進み、この対応が語彙の貧困化を惹起したことが、この読み間違いの原因の一つだ。戦前は読み仮名が通常化していたため、子どもも大人の本を読め、豊かな語彙力を養えたのだ。一般的に、幼い頃から読書習慣が身についている者はボキャブラリーが豊富だそうだ。

本書は、頻繁には使用されないが日常語の範疇に属する「上級語彙」の意味を説明するのみならず、その用例や間違い易い理由が示されており理解しやすい。さらに、どこから読んでも知的好奇心を満たしてくれるとともに、自分の勘違いを気づかせてくれる。



  本日(11/1)より、蔵本分館1階ホール、My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧ください。

                                                                                        YB