蔵本分館では第101回テーマ展示を1階ホールにて行っています。
今回は、臨床神経科学分野教授 和泉唯信先生に監修いただき、「神経疾患とその周辺領域」をテーマに関連書籍・雑誌を展示しています。和泉先生からいただいたコメントをご紹介します。
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皆さんは脳神経内科をご存じですか?
脳外科の内科版や精神神経科の一部と誤解されることも少なくありませんが違います。
脳、脊髄、末梢神経、筋肉いずれかの部位の障害で生じる疾患に幅広く対応する診療科です。病気としてはコモン・ディジーズの脳卒中、認知症、てんかん、頭痛に加えて、比較的患者数の少ない難病が対象になります。現在、脳神経内科領域の指定難病数は多く、一部を挙げるとパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、重症筋無力症、筋ジストロフィー、クロイツフェルト・ヤコブ病があります。
これら脳神経疾患と格闘される患者さんと家族の物語があり、難病がありながらも一生懸命社会活動をされている人も少なくありません。
またコモン・ディジーズ、難病とも、近年治療法開発が著しいのも脳神経内科の最近の特徴です。
今回は「難しい」「わかりにくい」とされる脳神経疾患を理解しやすい本とともに患者さんの物語や治療法開発に関係するものも展示いたしました。
パーキンソン病を患った元ボクシングヘビー級世界王者モハメド・アリの言葉に
The man who has no imagination has no wings.「想像力のない者に、翼は持てない」というものがあります。
是非、書籍を手にとっていただき、患者さんの物語、治療法を模索する医療人の物語に想像力を広げてみてください。
思いがけない翼を手にするかもしれません。
皆さんが脳神経内科に興味を持ってくださることを期待しています。
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テーマ展示のiPadでは、「日本神経学会」、「日本脳卒中学会」、「日本認知症学会」、「日本てんかん学会」、「日本頭痛学会」のホームページを紹介しています。
展示期間は2025年1月9日(木)までとなっています。皆さんのご利用、お待ちしております。
また、テーマ展示コーナーではご意見やリクエストを募集しています。今後の展示の参考にさせていただきますので、お立ち寄りの際には是非コメントをお寄せください。
今まで行ったテーマ展示の一覧は
https://www.lib.tokushima-u.ac.jp/siryou/theme/index.html
から見ることができます。
ぜひチェックしてみてください!