2024年9月11日水曜日

My Recommendations No.181「眠っている間に体の中で何が起こっているのか」

 徳島大学名誉教授 吉本勝彦先生より、My Recommendationsコーナーに下記の図書をおすすめいただきました。

 吉本先生、ありがとうございます。

「眠っている間に体の中で何が起こっているのか」 西多 昌規 (著)  草思社 (2024/2/2)

それでは、お寄せいただいた書評をご紹介します。


睡眠中に便意が生じないのはどうしてだろうか。本書においては、脳のみならず様々な臓器における「睡眠中の活動」や「睡眠不足による影響」がわかりやすく解説されている。

小腸のぜん動運動は睡眠時も覚醒時と変わらないが、睡眠時の大腸には腸神経系が作用し、あまり動かないためだ。

睡眠中に交感神経の活動が低下する一方、副交感神経が活発になることは周知の事実だが、レム睡眠中の交感神経活動が覚醒時以上に活性化しているとは驚きだ。またレム睡眠中に夢を見るというのが有名だが、ノンレム睡眠時でも夢をかなり見ていることがわかった。しかしながら、鮮明でストーリー性のある夢はレム睡眠で見られるが、ノンレム睡眠時には淡く短い夢が多く覚醒後に思い出しにくいという。

本書は、睡眠中の人体の神秘を教えてくれるとともに、断片的な情報を体系的な知識として整理させてくれる。




  本日(9/11)より、蔵本分館1階ホール、My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧ください。 

                                                                                        YB