2024年1月19日金曜日

My Recommendations No.175「家で死ぬということ ひとり暮らしの親を看取るまで」

   徳島大学名誉教授 吉本勝彦先生より,My Recommendationsコーナーに下記の図書をおすすめいただきました。

 吉本先生,ありがとうございます。

家で死ぬということ ひとり暮らしの親を看取るまで

                           石川結貴 ()  文芸春秋 (2023/8/28)

それでは,お寄せいただいた書評をご紹介します。

2025年には、団塊世代が後期高齢者となり、病院や介護施設では受け入れきれなくなる。そうでなくとも「病院・施設でなく家で死にたい」との希望を持つ人は多い。しかし、家族や医療介護の多職種の連携無くしては実現しないのだ。特に家族の負担が大きく、食事のみならず、着替え、排泄の処理、急変時の対応までする必要がある。

本書は、著者が遠距離介護で慢性腎不全の独居の父親を看取ったノンフィクションである。父親の場合、透析寸前でさえ介護認定で非該当と判定された。非該当だと介護サービスを受けられないため、かろうじて市区町村独自のサービスで訪問介護やデイサービスを利用できたのだ。

弱っていく親の姿は将来の自分だ。介護が必要な独居の母親を抱える私にとっても、具体例を通じて介護の現場を学べる本である。

  本日(1/19)より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧ください。

                                                                              KO

2024年1月11日木曜日

今月のいずみ号 令和6年(2024年)1月

 本日,1月11日(木)は,徳島市立図書館の移動図書館「いずみ号」の巡回日です。

年が明け、寒さはこれからが本番。冬の装いで皆さんが集まりました。

 最大20冊まで借りられます。大きなマイバック持参でたくさん返却してたくさん借りて帰ります。

返却期限は,次回のいずみ号の巡回日までです。

今日もリサイクル本ありました。市立図書館で役目を終えた本たち。Take Free

今月の特集は「レトロな気分になってみる?」です。なつかしさいっぱいの本たちです。

次回は 令和6年2月19日(月)14:30 長井記念ホール前到着予定です。

是非,ご利用ください。

                                K..

My Recommendations No.174「すばらしい医学―あなたの体の謎に迫る知的冒険」

  徳島大学名誉教授 吉本勝彦先生より,My Recommendationsコーナーに下記の図書をおすすめいただきました。

 吉本先生,ありがとうございます。

すばらしい医学―あなたの体の謎に迫る知的冒険

山本健人  ()  ダイヤモンド社 (2023/9/13) 

それでは,お寄せいただいた書評をご紹介します。

外科医が医学の発展に鍵となる出来事を逸話を散りばめながら解説している。この中で内分泌領域の2点を紹介する。

医療従事者によく知られているコッヘル鉗子。その鉗子を考案したエミール・テオドール・コッヘルは、出血コントロールが難しかった甲状腺の手術に成功した。さらに甲状腺全切除によって粘液水腫に至ることを明らかにし、1909年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。

ドリトル先生のモデルと言われた外科医ジョン・ハンターは人体の骨格の収集にいそしんだ。特に身長231cmのチャールズ・バーンの骨格標本が有名だ。私の共同研究者であるKorbonits教授は、この歯からDNAを抽出し家族性巨人症の原因遺伝子であるAIPの胚細胞変異を確認した(N Engl J Med 2011; 364:43-50)。

一般向けの書籍であるが、どの項目から読み進めても興味をかき立てられる。医療関係者にとっても知識を整理するのに適した本。
 

  本日(/11)より,蔵本分館1階ホール,My Recommendationsコーナーに展示しております。ぜひ手に取ってご覧ください。

                                                                         KO